この国を出よ

書評

大前研一と柳井正の共著。

前々から読もうと思っててやっと読めた。大学の図書館っていいな。

大前研一の本は前に「お金の流れが変わった!」を読んだことがある。その本では、ホームレスマネー(投資先を求めて市場を行き来する多額のお金)が新興国に流れてるみたいな話が中心で、「日本はこのままじゃ駄目だ!」って話しも確かにあったのだけれど、中心はあくまで世界の市場の変化だった。

たそれはそれですごく興味深かったけど、この本では、グローバル化の流れにおいて、日本がいかに変化していけば生き残れるのか?現状のままではどうなるのか?といったことにフォーカスが置かれていて、とても興味深かった。

興味深かったエピソードはたくさんあったけど、日本の非合理な排他主義を如実に表した以下の部分は、もっと多くの日本人が知っておくべきだと思うので書き留めておく。フィリピンやインドネシアからやって来た看護師や介護福祉士の話だ。

“来日した候補者は初年度998人を数えましたが、翌2009年に初めて実施された国家試験での合格者はゼロ。2010年も3人という散々な結果でした。それよりも深刻なのは、漢字の壁によっては来日する候補者が激減していることです。その一方で、「看護師・介護福祉士が足りない」と騒いでいるのですから、もう開いた口がふさがりません。

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